株券電子化大丈夫?
First issued:2008-12-03T05:10:00+09:00
Xデーは2009年1月5日(月曜日)。各株式市場に上場されている株券はすべて電子化されます。
対策はお済ですか?
要点を簡潔に、緊急として書いていきます。
電子化対策していないと……
- 電子化時点での株主名簿(1株に満たない端株が存在する場合は、株主名簿に加えて端株原簿)の記載内容が正当なものとして扱われてしまいます。
- 2009年1月5日以降は当然のことながら、株券が無効になるため、株券を持っていたとしても、株主である主張にはならなくなります。
- 株主名簿の名義と、実際の株主の名義が異なっていた場合、名義変更手続きが煩雑になり、なおかつ従来よりも大幅に時間がかかる恐れがあります。
これは、名義だけでなく、住所、届出印が現況と異なっている場合についても同じです。
場合によっては、相続を証明する書類など、事実証明の書類を準備する必要があります。
- 最悪の場合、配当など、株主としての権利が無効になってしまうことも……。
- 証券会社に入庫していない場合、株式発行会社(上場会社)が株主ごとに開設する特別口座に預けられます。
ただ、この特別口座では株式を売買することができない上に、2009年1月26日以降でないと証券会社に開設した一般口座に振り替えることができないなど、不利な点が多いのです。
株券入庫するには
まだ株券を証券会社に入庫していない場合、とにかく今すぐ株券と身分証明書と印鑑を持って証券会社窓口へ直行してください。
証券口座未開設の場合は証券口座開設を含めて、必要な手続きを1から順に優しく教えてくれるはずです。
2009年1月5日電子化実施とはいえ、2008年12月19日までに株券が保管振替機構(「ほふり」)に預託(到達)しており、株主名簿(実質株主名簿)の登記が完了していることが、
株券電子化対応対策が整っている状態となります。
ただ、端株解消のための株式分割と単元株制度導入(括り直し)のため、2008年12月25日から2009年1月4日は売買・株主名簿変更が停止される銘柄もあります。
したがって、2008年12月15日までに、必要な手続きを完了できていることが電子化対応セーフの安全圏といえましょう。
なお、ネット証券会社での株券入庫手続きは、現時点でほとんどの会社が(書類不備などの発生可能性など取引と事務手続きの安全を考慮して)早々と締め切られています。
ネット証券会社にどうしても入庫したい方は、コールセンターで相談してみてください。
ネット証券への株券入庫の実際
以下は、マネックス証券にて当方が行った手続きを示します。
- WEBから株券入庫の申請手続きを行います。
入庫する株式の銘柄と株式数を入力します。(株券郵送時の保険をかけるための資料になりますので、正確に)
- 株券を入庫するための封筒と書類一式が送られてきます。
- 記入例に従って「有価証券入庫依頼票」に記入と押印を済ませます。
あわせて、郵送封筒の伝票も記入しましょう。
- 有価証券入庫依頼票と株券を封筒に入れ、封をします。
- 郵便局窓口に封筒を差し出します。(送料は無料)
- 配達完了のハガキ、メッセージボードの入庫完了連絡が2〜3営業日で到着します。
口座管理画面で、入庫した株式の情報が反映されていれば完了です。
端株の手続き
原則、証券会社に株券を預けるだけでは、1株に満たない端株に対しては変更手続きは及んでいません。
端株は株主名簿ではなく、端株原簿にて別個に管理されているためです。
会社法では端株という概念がないため、株券電子化直前に、端株解消のための株式分割と単元株制度導入(括り直し)が計画されているわけです。
では、端株の名義変更(住所変更・改印)の手続きはどうすればよいのかというと……
株主名簿管理人、たいていは信託銀行で手続きすることになります。
株主名簿管理人はどこかについては、上場会社各社のIRページを参照してください。
株式分割と端株発生の有無についても上場会社各社のIRページを参照してください。会社四季報でもある程度は確認できます。
株主名簿管理人での手続きは、変更の書類を書いて押印するだけです。
事務手続きをスムーズに行うためには、以下の点に留意しましょう。
(これらは、当方が端株関連手続きを済ませた経験によるものです)
- 株式事務書類(株主総会召集通知、株主総会決議報告など)のハガキや宛名カードがある場合、それらを持参して株主名簿管理人に直行しましょう。
- 何度も引越しをしている場合、それらの引越し住所のメモを持って、登録があるかどうか株主名簿管理人に調査してもらいましょう。
たいていは、オンラインデータ化されているのですぐに調査結果がわかります。
- 住所変更の場合、住所変更がわかる住民票などの証明書類が必要になります。
- 名義変更の場合、相続での名義変更の場合は相続事実を証明する書類が必要になるかもしれません。改姓・改名の場合も事実証明の書類が必要になるかもしれません。
- 案外、さまざまな理由や思い込みで、印影が違うので手続きができない場合があります。
印鑑登録証明書と実印も準備しておくことをお勧めします。
なお、手続きの詳細については、株主名簿管理人に直接問い合わせることを強くお勧めします。
信託銀行によっては、株式事務の取り扱いのない支店もあります。遠隔地のため、手続書類の郵送を行っている場合もあります。
株券電子化直前対策まとめ
- 上場株式株券を発見したら、まずは取引先または最寄の証券会社窓口で相談を。
- 株式分割・併合などにより端株が発生している場合、株券入庫だけでは、
端株原簿に株主の現況が反映されていない場合があります。
株主名簿管理人(信託銀行など)の本支店窓口で手続きをしましょう。
- 手続きをスムーズにするための事前の情報の準備を忘れずに。
たとえば、相続の経緯であるとか、過去の居住住所の変遷といった情報、
株式事務書類(株主総会召集通知、株主総会決議報告など)のハガキや宛名カードといった情報です。
- 即効ですべての手続きを済ませたい場合は、印鑑と身分証明書、
場合によっては、相続の証明する資料や印鑑登録証明と実印を準備して窓口に望みましょう。
- 証券会社の株券入庫受付が締め切られていたとしても、あきらめずに一度は相談してみてはいかがでしょうか。
- 株券入庫が間に合いそうにない場合、株主名簿管理人(信託銀行など)の本支店窓口で
株主名簿・端株原簿の株主情報を現況に修正する手続きを済ませる非常手段もあります。
ただし、この場合、2009年1月26日の特別口座開設と解禁まで当該株式は「お預け」状態になってしまいます。
(2009年1月5日から1月25日までは売買不可、一般証券口座への移行不可ということです)
- なお、上場株式以外の株券(上場廃止会社、非上場会社、地場証券銘柄など)を発見した場合、
発行元の企業に確認を取ってみましょう。
おまけ 株券電子化実行後の変更点
- 配当金の受け取り方法が追加されます。従来の方法よりも、追加される方法を利用した方が利便性は高いでしょう。
- 従来の基本方法である、支払通知書持参で、ゆうちょ銀行窓口(郵便局窓口)にて直接、配当金を受け取る方法。
- 従来の方法である、銀行およびゆうちょ銀行の口座に配当金を振り込む方法。ただし、事前に銘柄(会社)ごとに登録申告する必要がある上、頻繁に売買を繰り返した場合、振込先の口座情報がなくなってしまい、登録し直す手間がかかります。
- (新規追加の方法)証券保管振替機構(ほふり)に配当金の振込み先の金融機関口座を登録し、発生するすべての配当金を口座振込みで受領する方法。
事前にほふりに登録する手間はかかりますが、従来の銘柄ごとに株式取得ごとに銀行およびゆうちょ銀行の口座を登録する手間が省けるので、利便性は高いでしょう。(「登録配当金受領口座方式」)
- (新規追加の方法)投資家が口座を開設した証券会社等の金融機関を通じて、口座に保有する株式残高に応じて配当金を受領する方法。
ネット証券など、株式等の売買代金の前受け金をMRFなどで自動運用されるようになっている場合は、この方法の利便性は高いでしょう。(「株式数比例配分方式」)
- 株券電子化にともなうコンピューターのシステムの都合上、名義・住所の表記で、標準的な字体である一般の常用漢字に置き換えられる異体字があります。
(例:(「はしご高」と呼ばれる字体)⇒高、邉⇒辺)
- 名義・住所変更、改印などの株主名簿書き換えの手続きは、口座開設・取引先の証券会社を経由して行うことになります。株主名簿管理人の本支店に直接出向いての手続きはできません。これは、市場上場株式における、株主名簿管理人の「取次所」の規定が、株券電子化により廃止になるためです。
- 株主名簿管理人の本支店にて手続きできることは、未受領の配当金の受け取り請求のみです。
- 株券電子化後に開設される特別口座での手続き(一般証券口座への振替指定の手続き、名義・住所変更、改印などの株主名簿書き換えの手続き)は、特別口座開設先の管理者である金融機関にて行うことになります。
詳細は、特別口座開設後に発送される通知書類で改めて確認してください。
- 投資家間の相対での取引、他証券口座への株式預け替えなどの、株式振り替えは、証券会社等の金融機関を通じて口座間の振替による方法になります。
(現物の株券の移動がなくなり、電子的情報による移動になります)